店舗の持ち方いろいろ

      2016/06/29

店舗といっても色々な形があります

「店舗を構える」 自分の考えたお店が形になることは、本当にワクワクします。 最近では、ネットショップや、移動販売車など、店舗の選択肢が増えました。しかし「自分の城」とすべく、お店を構えることを希望される方は根強くいらっしゃいます。 ここでは、お店を建てる、ことについて少しお話したいと思います。  

 

1.テナントを借りてお店を持つ

カフェを始める。雑貨屋さんをはじめる。多くの方がイメージする開業スタイルが、テナントを借りてお店をはじめるというストーリーでしょう。

一口にテナントといっても、飲食店OKのテナント、NGのテナント、OKなんだけど飲食店用にするには工事をしないと耐えられないテナント、OKだけど、油をたくさん使ったり、匂いがすごくするような業態はNGなど、貸す側(大家さん)からの条件もいろいろです。

いろいろなのは大家さんの条件だけではありません。

テナントをかりる時の状態もさまざまです。状態をざっくっと二つに分けると、「スケルトン」と「居抜き」に分けられます。  

 

「レイアウト思いのまま」スケルトン物件

事業計画を立てていくと、効率の良いお店づくりがいかに大切か、実感いただけると思います。

カフェなどの飲食店において、スタッフの動きに無駄がない厨房設計は、調理時間や提供時間の短縮=省人件費+お客さまの満足に繋がります。

雑貨店などの物販業において、お客さまの動線・目線を意識した店舗・商品レイアウトは、売上アップ・買上個数アップにつながります。

こうした「売れるしくみ」を思い通りに作れるのが、スケルトン物件のメリットでしょう。

ただ、デメリットもあります。 それは、費用。 これを抑えたいならば、居抜き物件になるでしょう。  

 

前の借主が残していったいろいろが残る居抜物件

内装、カウンターなどの造作、厨房機器、テーブルなどの家具…、なにかしらが残っている物件を居抜き物件といいます。

スケルトン物件のように、「ゼロから内装工事ができて、思い通りのレイアウト!」とはいかない代わりに、工事費などを抑えることがしやすいメリットがあります。 残された造作、家具などが、自分の思い描いているお店に近いならば、低コストで、スケルトン物件よりも工期を短くすることも可能です。 ただ、残されたいろいろの価格も、よく検討する必要があります。廃棄するのにも大きなコストがかかるのを忘れずに!    

 

 

2.土地を用意してお店を建てる

「自宅を改装する予定なのだが、一緒に夢だったカフェも作ろうと考えているんです。」 家でもあり、お店でもある自宅カフェ・お家カフェ。テナントと違い、家+店を建てるわけなので、工期は長くなります。

 

もっとも気を配るべきなのは、設計です。家というプライベートの空間と、お店という開放的にするべき空間を両立するのは簡単ではないからです。設計には、お店づくりの実績と経験のある方にお任せしたほうがよいでしょう。

 

 

3.店舗をシェアする

昼間は、「ランチのおいしいカフェ」。日が暮れたら「バー」。一つのお店を複数の業態がシェアする、という方法もあります。

飲食店だけではなく、時間貸しスペースなどのサービスも増えてきています。

「店舗を構えるのはまだ…」という方や、コストの削減を検討されている方には、よいかもしれないですね。    

 

 

 

開業の準備と計画はたっぷり時間の確保を

開業には、準備と計画が必須です。物件をどうするかは、準備と計画があってのものです。

開業にあたり手続きや資格が少なく、開業のハードルの低い「飲食業界」「物販業界」は、資金さえあれば、短期間でショップオーナーになるのは可能です。しかし「続ける」ことと「始める」ことは違います。 私たちは、「始める」ことは簡単で、「続ける」ことが難しく、「続ける」=生業とするための学びこそが必要だと思っています。

だからこそ、学びは備えとして、開業する方には早めに取りいれてほしいのです。

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