【開業豆知識】カフェ・雑貨店のBGMの決め方
2016/06/29
(2016年2/6加筆しました)
カフェや雑貨店のBGMはどうするの?
こだわりのつまったカフェや雑貨店などを開業するなら、店舗BGMにもこだわりたいのが、オーナーさんの心情でしょう。お店の雰囲気にマッチした、お客さまがくつろげる空間をつくるのに、音楽は欠かせないものです。
今や、わたしたちが音楽を聞く方法と、お金のかけ方は多種多様になりました。
古くはラジオ派、CD派、いやいやレコード派もいるでしょう。ipodなどの携帯音楽プレイヤーのユーザー。スマートフォンで音楽を聴くという方も多いでしょう。CD,レコードを購入して聴く方、楽曲をダウンロードして聞く方…。
方法によっては、最新の楽曲を無料で視聴することもできますし、定額聴き放題など、楽曲に対しての費用の払い方も多様化しています。
しかし、店舗BGMは人それぞれ、とは言えません。店舗=営利目的である以上、楽曲の使用には著作権料の支払いが発生するのです。
店舗BGMの誤った利用の仕方(=著作権法違反)の例を挙げてみます。
× 自分で買ったCDを流す
× インターネットラジオを流す (*業務BGM用の契約形態を提供しているインターネット・ラジオ業者の場合はOK)
上の例は、個人の利用であれば何の問題もありません。
店舗BGMの正しい利用方法は?
店舗で音楽を流すためには、一言でいえば、JASRAC(日本音楽著作権協会)に使用料を支払う、ということになります。
店舗BGMの利用方法として、下に4つ紹介します。(この項を加筆しました)
1 JASRAC(日本音楽著作権協会)に使用料を払う ↓
http://www.jasrac.or.jp/info/bgm/
店舗面積が500㎡までであれば、年間6000円(月500円)。自分のCDや携帯音楽プレイヤーを使って、BGMにしようとお考えの方、支払える金額です!手続きは↑のリンクからどうぞ。
この使用料は楽曲をBGMとして利用するための使用料です。楽曲の生演奏はここには含まれませんので注意が必要です。
詳しくはJASRACの「スナックなど飲食店でのカラオケ、楽器演奏」のサイトをどうぞ。
2 業務用BGMとして契約できる、有線放送事業者、インターネットによる配信事業者と契約する
(*お店等に代わって業者が著作権使用料を支払っている、ということになります)
こうした業者の大手だと、USENさん、FaRaoさんあたりでしょうか。ネットラジオだと、モンスターchさんあたりかと。他にも配信業者さんは検索するといろいろ出てきます。
大手の配信業者ですと、音響の面倒まで見てくれる場合が多いですが(初期費用がかかります)、ネットラジオだと、安価なのと引き換えに、店主による音響設備の手配と設定が必要になることをお忘れなく。
3 もっともお金と手間をかけない方法だと、ラジオをそのままリアルタイムで流すという方法。
ラジオを録音したのを流すのは「複製」となり、ほかの法律で引っかかるのでご注意を。
4 BGM配信アプリを利用する(お金をかける)
2でもご紹介したUSENさんなどもアプリを作られているので、店舗BGMは本当にたくさんのアプリが出回っていますが、ちょっと気になるのが↓です。
音楽レーベルの「Rambling RECORDS」が厳選した最先端の楽曲を、著作権をクリアした状態で施設・店舗のBGMとして利用できるサービスです。
空間やテーマに合わせて選曲されるミュージックコンシェルジュサービス、音楽をこよなく愛するエキスパートらがキュレーターとして参加するミュージックキュレーターチャンネルなど、3つの料金プランがあります。アメリカ〜ヨーロッパ圏の楽曲が中心で、音もなかなか良いと思います。
サイトでは視聴もできるので、お店の空間づくりに、オリジナリティのある楽曲をお求めの方、ご検討あれ。
5 BGM配信アプリを利用する(お金をかけない!)
店舗BGMで無料!抜け道が…!それが「JASRACなどの著作権管理団体に信託されていない曲」=インディーズの曲を使うこと!
こうした「JASRACなどの著作権管理団体に信託されていない曲」が配信されているアプリがありました↓。
いわゆるチャンネルは少ないですが、ユーザーの好みに合わせて曲のセレクトをかえていく、学習機能がるようです。
インディーズの曲がほとんどということもあり、ほとんどの曲が「きいたことがない」、ということになるわけですが、それがOKならば、無料でBGMとして利用できます。もちろん個人利用もOKです。
店舗BGMも、お店の売上げを作り出す要素の一つです。著作権を理解して、正しく利用できるオーナーを目指してくださいね。
カフェ・雑貨開業に関連した著作権にまつわるあれこれは、次の機会に。