【卒業生レポート】33歳・東京都|<短期集中クラス>卒業-CAFE Kiitos
2017/12/13
東日本大震災。福島県出身の私にとっては、正にいろいろ考えさせられるきっかけでした。地元の福島でカフェをやりたい。 そうすれば経済の復興に微力ながら貢献できるのではないか。
雑貨カフェクリエイター<短期集中>コース
赤石さま(33歳・東京都)
高校生の頃からカフェや雑貨が大好きでした。 大学で東京へ出てからも、さらに社会人となって働くようになってからもずっと飽きることなく、新しいカフェができたと聞いては足を運び、仕事の出張で地方へ行っては合間をみつけてカフェをめぐったりとなかばライフワークのようにカフェと時間を共にしてきました。 そのうちにぼんやりとですが、将来的には地方で小さなカフェでも開きたいなぁと思うようになっていました。
今すぐにという思いは全くなく、40ぐらいでカフェ店主なんていいなぁぐらいでした。
そんな折、東日本大震災がおきました。福島県出身の私にとっては、正にいろいろ考えさせられるきっかけでした。
震災から約半年間、不安の渦巻く中、様々なニュースや発表、発言、地元の情報、人々の様子などあらゆる情報をとおして福島を見つめていました。生まれ育った街が壊れ汚されてしまったことはとても悲しいことでした。しかしその中に幾度となく復興の息吹を力強く感じることができたのです。私は福島は大丈夫と判断しました。
地元の福島でカフェをやりたい。 そうすれば経済の復興に微力ながら貢献できるのではないか。 雇用創出につなげられるのではないか。 東京で得た知識を持ちかえって広めることができるのではないか。 と思うようになりました。 これが私が「雑貨カフェクリエイター短期集中講座」に申し込んだいきさつです。
東京にいるうちに、技術やノウハウを習得して、地元に戻ろうと探したスクールはなんと名古屋でした。その遠さから申し込みを迷いましたが、卒業生の開いたカフェにいくつか私が行ったことがあるカフェがありました。不安や迷いは、安心に変わりました。すぐさま申し込みをして、名古屋のホテルを押さえたのでした。
短期集中講座は、7日間で雑貨(物販)の知識、カフェ(飲食)の知識、経営の知識の三大知識をみっちり学びます。
しかも少人数の15人。その分私たちは凝縮された濃厚な時間を過ごすことになりました。
もし人見知りで躊躇されている方がいるとしたら、安心してください。黙っていても仲良くなれます。好むと好まざるとにかかわらず仲良くなってしまいます。短期集中講座を卒業した後で思いましたが、この講座に集まってくる人は皆素敵な人ばかりなのではないかと思いました。
きっとそれはその中心にいる岡村先生が引き寄せているのではないかと思います。 先生はとても熱心で心あたたかい魅力的な方でした。短期集中講座は私たち生徒にとっても朝から晩まで一週間休みなく学ぶ、ハードといえばハードな講座ではあります。先生にとっても大変だろうと予測するのですが、先生はそんなの関係ないとばかりに、時間を大幅にオーバーしても手を抜かず最後まで丁寧に教えてくれます。質問にも丁寧に答えてくれました。
正直、カフェを立ち上げるにあたり何も分からず、 この先の将来が不安でいっぱいだった私はそれによりどんなに安心を得られたことでしょうか。
受講中、日に日に自信や楽しみといったもののほうが大きくなっていきました。そして最終日には確信や決心といったものに変わっていきました。 それほど内容も充実したものでした。
高校生の頃から大好きだったカフェ。
この文章を書くにあたって、カフェの何がそんなに魅力的だったのだろうと考えてみたのですが、自分にとってカフェはトータルで刺激を与えてくれるものだからなのです。
アートのジャンルにインスタレーションというものがあります。絵画や芸術といったアートを鑑賞する際、私たちは美術館などで絵を一方的に眺めるのが普通ですが、インスタレーションは場所や空間全体を作品として体験させる芸術です。音響や映像を使うものもあれば彫刻や街中のオブジェやパフォーマンスなども広い意味でそれにあたります。
私にとって、カフェでの体験はこういった芸術鑑賞に近いと思います。空間を感じ、センスを感じ、味を感じ、においを感じ、音を感じます。 時にはお店の人との交流も生じます。対価の交換をし、経済活動も生みます。 この点において、カフェは芸術以上のものなのではないかとすら思います。
そんなカフェを作るということは、この上なく素敵なことだと思います。 最後に岡村先生、スタッフさん、一緒に学んだ仲間の皆、本当にありがとうございました。 この場を借りてあらためて感謝とお礼に代えさせていただきます。